基本的にすべて僕が好きな動画です。セットリスト的機能を意識する解説もありますが、機能を実現するためだけに選んだ動画は無いのでご承知おきください。
全体として示しておきたかったのは「音MADの複層性」であり、「きたああああああ」とコメントされるようなメジャーな動画だけでもダメだし、低音域を重視してフロア鳴りだけを意識してもつまらないし、音MDM 以前の動画が入っていないようでは我々の足跡を見誤るだろうし、「結局みんなで盛り上がるためのチョイスだな」などとは絶対に思われたくなかったし思ってほしくもなかったので、できるだけ色々な動画を入れるようにした。圧倒的迫力の前に大いなる一体感を得ることも数少ない人に深く深く刺さることも音MADにはできるのだから、両方やらない訳にはいかないのである。
大変きな臭い話のように思われるだろうが、結構本気でセットリストにおけるジェンダーバランスを50:50 にすることはできないか?と考えていた。もっと言うと、男/女、実写/アニメ、現実/フィクションという軸を考えた時に、僕の通ってきた道で選ぶとやはり実写の男性とフィクションの女性の登場率は高くなってしまうだろうと思ったので、実験としてあらゆるバランスを保ってみようと考えてみたが、制作時間もあまり無い中でこのアイデア を数値的に詰めることは正直できなかった。刀剣乱舞 やおそ松さん などファン層に女性が多い作品の音MADを入れることができなかったのは心残りである。現代的に選ぶならカリスマの音MAD とかだろうか。ただ、扱いとしてより繊細な配慮が求められる立ち位置にあるだろうから、無闇に並置することが正義ではないだろうという正当なエクスキューズは考えられる。この記事に好きな動画を貼っておくに留めておこう。
以下の動画を選ぶにあたってはnerdtronics参加者内でのアンケートが大変参考になった。私一人の力だけで完成したセットリストではないことをここに示すとともに、関係諸氏に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
なにかが開幕して、その後の足取りが示されるイメージがあったので最初に流した。原曲はテクニクビートに収録されていた妖怪道中記の細江慎治アレンジ 。otogrooveの待機か休憩でも流れていたので、これまで待機・休憩動画を選んでいたowataxさんへのトリビュートも含む。物理的な意味で言えば、最初はミニマル音MAD的な音の動画を選ぶことでゆるやかに、しかし確かに盛り上げていくことを意識した。1:55の無音から最後にマーシャル・マキシマイザーになる流れはこの動画を知らなかった人の意表を突けると思い、ある意味でつかみとしてもすごく良いなと思って選んだ。
原曲は【MV】POKÉDANCE/ft. 初音ミク のインスト。非常に低音域が出ているアレンジに対して相対的に音域高めの女性(馬車芽めめ(CV:和泉風花))のパキッとしたセリフ合わせが乗っているので、WOMBのスピーカーで流すことができたら楽しいだろうと思った。自分の頭の中ではこの動画はプリン道中記と同じ引き出しに入っているので、この後の7時間近いイベントの地盤を作る意味で同じ雰囲気の動画を選び、「あ、待機動画にも流れがありそうだな」ということを体感してもらえたらよいなと考えていた。
WOMBのLEDモニターで音MADを見られる嬉しさを感じたいと思い、黒背景の上で糸電話コンビとシャミ子が光っているこの動画を選んだ。原曲はSnail's House - ミスティック・ガール と【合作】暗黒的Van尻祭2020 ~ 平家♂BOY のメドレー の同曲パートを重ねたもの(投稿者コメントのStem参照)。映像のみならず、キックとスネアがしっかりしている原曲にコミカルでメロディック な音合わせと聞き取りやすいベースが鳴っているので、箱で聞いて楽しい音だろうとも思った。
踊れる音MADを考えた時に、真っ先に思い浮かぶのがこの動画だった。原曲はNankumo - OUTERSPACE RHYTHMSTAR (投稿者マイリスト参照)。自分の中ではこの動画までの4本がOPという位置付けだったので、いま我々がいる場所は非日常的なダンスを許容するクラブという場所のフロアであることをクラブに初めて来た人も多いであろう来場者に最初に示しておきたいと思って選んだ。肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜肉野菜 に繋いでいくことも考えたが、時間が足りず断念した。
ドナルド。原曲はオメガストライカーズ よりHigh Tea Hijinks 。素直に昨今のドナルド人気を鑑みたが、現在のドナルドを考えるならばまずはいまだけダブチ食べ美の話から始めたいと思ったのでこの動画を選んだ。最近はその限りでないが、マクド ナルドと音MADの関連を考える上で重要人物である今田耕司 が登場しているのも大きい。曲調的にもグッとテンションを持ち上げてくれる動画なので、ここから色々なことが起こっていく予兆と道が開けてきた感じが出ればいいなと思った。
ドナルド。最新のドナルド・アンセム として選んだ。原曲はMOSAIC.WAV - 片道きゃっちぼーる 。ドナルドのポジティブな部分を換骨奪胎してSNS で活躍した食べ美がいるならば、自分が見てきたドナルドってこういうギャグだったよなという実感も確かにあり(他に東北産廃 棄物さんの流れなどもあるが)、ドナルドが引き受けることのできる内容の広さを確認しておきたかった。最後の爆発は繋ぎのために多少カットした。
ドナルド。ドナルドが3回流れたら面白いと思った。原曲はLove so sweet 。ドナルドから告白されてドラマ的演出でLove so sweetのイントロがそのまま流れるのが好きで、これがWOMBで流れたら面白いと思った。基本的に、これが流れたら面白いと思ったということに尽きる。メタ的には、短めのネタ動画も流れる空間であることを提示しておきたかった。
短めのネタ動画として。原曲はLuna say maybe 。音MADが単なる懐古趣味ではないことを表明するためにも、学園アイドルマスター の動画は入るべきだなと思って選んだ。あと、このトーンの動画って再生数の伸びに対してnerdtronicsに来るような層でもカバーしていない人がいる感覚がなんとなくあり、面白い動画なので是非伝えておきたいという気持ちもあった。ニコ生のコメントがリク生っぽいウケ方をしていて嬉しかった。
アイドルマスター 繋ぎ。原曲はキーを+3したオドループ 。逆に音MADはミーハー趣味でもないので、1世代前のシャニマス の動画を選ぶことで帰納法 的に歴史があることを示すことができないかと思った。これも先程と似た理由だが、ハレループは自分の中で心に残る名作だったので、これももし知らない人がいたらまずいと思って選んだ(14.5万再生の動画に対しておせっかいな杞憂かもしれない)。人力VOCAROIDがメインの動画であることも大事な要素。
これマジでカッコ良いですよね?原曲はN.E.R.D. - Everyone Nose (All The Girls Standing In The Line For The Bathroom) のインスト。MV再現の精巧さも含めて一号さんの政見放送 MADシリーズ中でも語り継がれるべき傑作だと思っており、みんなに見てほしすぎて選んだ。ツーを連呼する箇所での「3だよ」というツッコミや、OBS上でオーバーレイしたイベントロゴの収まりの良さなどは、事前に想定していた訳ではない幸運な偶然だった。ニコ生のコメントに「一昔前の動画か」というコメントがあって、だから何?と思ったが、時代を問わずカッコ良い動画であることは明らかなので深入りしない。後半のクラップが鳴るところで現地の方も拍手が自然発生したのは嬉しかった。
ここからクラブミュージックを意識するパートに入る。中松ジャズロック で生っぽいブレイクビーツ が鳴ったのでまずはジャングルから。よんぱちさんの動画の中でもでちゃってるビーツは低音域がめちゃくちゃ強く出ているので、ぜひともWOMBのスピーカーで聞いてみたかった。素材が日常というのも音MADの歩みとして少し意識した。
J-CORE。原曲はDJ Schwarzenegger - Texas Chainsaw Festival (Edit) 。Bangerな感じの音程合わせなのにかわいさが残ったままで本当に良い。一発でアッパーな空気を作れると思ったのでこの位置に。ハードコアテクノ が最も好きな音楽なので、そういう意味でも流したい動画だった。我々はフェスティバルにいるんだという意識。
東方アレンジの電波ガバ。原曲はARM vs uno , miko - 少女さとりのさとりったー 。博覧性の表明としてここら辺で例のアレっぽいものを流しておきたかったが、淫夢 はまあこの後で誰かやるかな……と思ったので、2025年の好きな動画の中からこれをチョイスした。この後にSir, rie.を流すことを決めた後で、抹茶味さんとの関連(老女ふさこのふさこったー )で積み上げられるなと思ったのもあってここに配置した。
東方アレンジのニュースタイルガバ。原曲はt+pazolite - Sir, die. 。前述の通り、抹茶味さんを意識した繋ぎだが、もっと言えばアレンジ元がさとりったーと同じ少女さとり ~ 3rd eye でもあるので関係は深い。遡れば初回のnerdtronicsで自分が作った音MAD-mixで柴田 in Mad House を流したらめちゃくちゃ盛り上がったという記憶があり、Sir, rie.も間違いなく盛り上がるだろうという感覚がどこかにあったと思う。昔から大好きで、音MADで初めて鳥肌が立ったこのサウンド をWOMBで聞けたら本望だと思った。
直前までこの位置にHusagis が入っていたのだが、改めて参加者の使用動画リストを確認したら芋タルトさんが使っていることに気付いて急遽こちらに変更した。月面さんの動画を流すかどうかは結構迷っていたのだが、やっぱりこういう機会に見ておきたいなと思って選び直した(芋タルトさんが900本満足を選んでいたのも大きい)。月面さんの動画の中でこの動画にした理由は、圧倒されるカッコ良さというよりもポップなギャグに振っている少し異質な動画なので、元動画を知らなくても楽しいだろうという判断による。900シリーズがエア本 スレからの派生であることも流れとして意識した。
いったん小休止。原曲はフロクロ - ただ選択があった/重音テト 。今年の動画を漁っていたらすごく面白い歌詞表現をしている動画があって印象に残っていたので、フロクロさんが出演していることに引っ掛けてピックアップ。巨大なモニターにカメラを向ければ全員が個別のデバイス で同じ体験をできるというのも、こういうイベントならではの意味があるかなと考えて選んだ。会場では結局再現できたのかわからないが、ニコ生では驚いている人も多くて良かった。知られるべき動画である。
ここからは少しの間チル・ゾーン。原曲は原神OST 『遺失と忘却の島』より色褪せた追憶 の投稿者自身によるリミックス(と思われる)。チルといってもアンビエント ほど弛緩してはいけないので、残響的なピアノにブレイクビーツ が効いているこの動画を選んだ。映像面でも光の感じがとても映えるだろうなと思っていたが、特にアクセスと……のところは目論見通り綺麗に光っていたので嬉しかった。
チルおよびダーク。原曲はbo en - My Time 。この動画は最初に見た時から色褪せない衝撃が自分の中にずっとあり、こういう機会に多くの人に見てほしいな、と思って選んだ。これも黒ベースに白が映える構成で、映像の光を意識したチョイスでもある。音も低域が豊かで広がりもある音像なので、WOMBで聞けたら嬉しいなと思った。
ピアノのカノンで入るからまだチルだと思ったら、いきなりオードリーさんのDSi カメラでスライドショーが出てきたら面白いと思ってここで流した。こういうふざけた音をめちゃくちゃ良い音響で流してみたいという思いもあった。チル・ゾーンが終わった。
夢から一気に醒めるイメージ。原曲はArtificial Intelligence Bomb 。とにかく良い音ということに尽きる。
あまり意識していた訳ではなかったが、ここから声出しパートになっていく。まず、ここがライブ会場であることを改めて感じたくてこの動画を選んだ。少しは歌える人いるかな、くらいに思っていたらめちゃくちゃ大合唱されていてすごいと思った記憶がある。ニコ生の方でこれ腕組み?っていう判断に迷ってるコメントがめちゃくちゃ面白かった。
どこかで内輪ネタから派生した動画も入れたかったので、★!!からのライブハウス的流れでThe Offspring - All I Want の動画は盛り上がるだろうと思って正司さんを流すことにした。この動画もサビでみんな歌ってて良かった。ニコ生で「これ会場の全員に伝わるんか?」というコメントがあったが、最初にも書いた通り別に一つの動画が全員に伝わらなくても問題無いと考えている。音MADが含む色々なことの中には「伝わらない」ことも入っていると思う。
アンセム 中のアンセム 。原曲はNintendo Land - メインテーマ 。参加者アンケートに「これマストね」と書かれており、本当にそうだなと思って選んだ。冒頭の引き伸ばし音でもう盛り上がっていたし、DJ機材が出てきてボイパするところでさらに歓声が上がっていてやっぱりすごい動画だなと思った。待機動画が中盤になってきたこの辺りでガッと盛り上がっていれば、おそらく最後まで熱を維持したまま開演することができるだろうなと思ってこの位置に。
yamasさんの名作。原曲はCAPSULE - Hello 。事前にイベント名でパプリック・サーチをしていたところ、フロクロさんをフックに重音テトのファンの人らが来ることがわかっていたので、意外と長い音MADと重音テトの関わりを示すことも意識してこの動画を選んだ。yamasさんが与えた影響の大きさもここで感じられればよいかなと思った。
VIDEO
YTPMVの現在地、あるいはすでに未来。自分はYTPMVに積極的に関わってこなかったので単なるファンとしての感想なのだが、Helloから思えば遠くへ来たものだ、というような感慨を共有してみたかった。ベースがすごく良い音なので、その点でも会場で聞いてみたかった。
面白すぎる。Inscrutable Battleと裏表ラバーズのマッシュアップ にしても異様な迫力とキレがあるが、チカチカしながら回転する喜多ちゃんがデカいモニターで流れたらめちゃくちゃ面白いなと思って流した。実際、めちゃくちゃチカチカしていたので笑ってしまった。
ぼっち・ざ・ろっく!繋ぎ。原口沙輔さんが出演していることも意識してのチョイス。超晒し2024の1日目のラストで流れてかなり衝撃を受けた動画であり、現代音MADのイベントをやる上でこれを見てから始まるのならば悪いことは起きないだろう、みたいな超個人的なお祈りみたいな感じもあった。冒頭の「あと5分」のところに来た「あと20分だよ!(開演まで)」というコメントが面白かった。
音MADではないが、バイブスが音MADだと思ったので流した。何といってもポップで楽しい動画だということがまずある。イベント当日は最高気温27.8℃とかなり暑い日で、熱中症 対策であるOS-1 の動画が効いてくるとは想像もできなかったのでリアルイベントならではだなと思った。
この過剰ともいえるめちゃくちゃカッコ良いドラム打ち込みをWOMBで聞いてみたかった。いっちゃえ、4koma-CatPanic!、なぜならばの3つは、原曲がアコースティック・サウンド という観点で一つのまとまりであることが念頭にあった。
原曲はミハイル - 4piece-JazzPanic! 。サビの爆発的な盛り上がりと共に躍動するアニメーションを大画面で見たいと素直に思った。文野環の配信が素材であることも要素として大きく、配信者の音MADをどこかに入れておきたかった。
最も流したかった動画。原曲はBOaT - 雲番人Bと釣人A 。この動画は、後から身の回りの人に選んだことを言及される機会が一番多かった。ある人は泣いたと言っていた。これから始まるnerdtronics3では流れづらい動画かもしれないが、音MADはこのような感動を引き受けることもできるのだということを絶対に 言っておかなければならなかった。この動画が流れ終わった時、拍手が起こったのは本当に嬉しかった。かつて、そして今も、この動画に救われた身として。
ここからはすべてのエモーションを巻き込んで開演まで走り抜けるイメージ。圧倒的で爆発的なテンション!個人的な思い出として、映画館で見る音MADという企画で選んで大音量で見た時に本当に楽しかったので、もっと大きな箱でみんなでコールして盛り上がることができたら嬉しいなと思って選んだ。実際にコールが起きており嬉しかった!
原曲はROSÉ & Bruno Mars - APT. 。
中国の曲というのはこの動画で使われた草蜢 - 失恋阵线联盟という曲で、広く長く愛されているヒット曲であることをこのnoteを読んで知った。
韓国の曲というのは無論APT.のことであるが、韓国の飲み会ゲームがタイトルとリズムの由来になっている とてもドメスティックな曲だと思っていて、それらがいまの日本の大ヒット曲であるはいよろこんでと一体にマッシュアップ されて大団円に至っていくというのは、やはりこのイベントをある種体現しているような気がしてならなかった。ただし、いち動画に対して一定の文脈を押し付けるつもりは無いので「勝手に」感動した、としている。何にせよ大好きな動画である。
はいよろこんでを踏まえたマッシュアップ 繋ぎ。fulucaさんが出演していることに対する音MADのHyperflipサウンド の提示をここでしたかった。ラストで何の音が鳴っているか事前に知っていないと起きない盛り上がりが起きていて良かった。
現代音MAD最大のアンセム 。ラストに流すしか考えられなかった!「みるきの乳首限界か・・・」でとてつもない迫力の合唱が起きており、機材卓で聞いててもマジで圧倒された。miルさん素晴らしい動画をありがとうございます。これからも一緒にいましょう!
総括
すべての動画に感謝!WOMBで見ることができて本当に良かったです。
これからも音MAD見ていこう。